谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」では日本人特有の美意識や感性の在り方について触れていますが、
我々の祖先は自然(環境)と生活を一体化させる天才だったようです。
確かに、明治維新後の日本の劇的な変化は世界でも類を見ないし、(何せちょんまげに和装だった人が短髪にしてタキシード着ちゃうわけだから)
環境(変化)に対応する能力に秀でているのは日本人特有なのかもしれません。
なぜいきなりそんなことを書いたかというと、コロナによって世界が分断されたことで私たち日本人とは何かを考えるきっかけになったからです。
古きを訪ねて新しきを知る。
洋服は輸入品であり、その文化は他国に祖先が作り上げたものです。
生真面目な日本人はそれを世界一研究して、独自の服飾文化を作り上げてしまいました。
このミスマッチを認めた上で日本のファッションを見ていくと、とても面白いし、大混戦です。
そんな中でも HEUGN の21年秋冬コレクションは素晴らしかった。
服飾史を丁寧になぞりながらその本質をアウトラインに残しつつ、日本人特有の美意識を「幽玄」に表現しています。
パッと見では分かりづらい表現ですが、確実にリピーターが増えていることが何よりその魅力を物語っています。
今回紹介するのは、そんな HEUGN の IDEAL 別注 "George" です。
かっちりし過ぎず、かと言ってイージーでもない。
モダンを再定義する HEUGN らしさを感じる絶妙なシルエットは、一度履いたら病みつきになります。
自分も既に3本所有し、へビーローテーションしています。
そんな自分のリクエストに対して小山さんが選んでくださったのはイギリスの老舗テキスタイルメーカー、Brisbane Moss(ブリスベン・モス)。
Brisbane Moss(ブリスベン・モス)はBarbour(バブアー)の襟元に使われているコーデュロイと言ったらピンとくるでしょうか。
通称「鬼コール」と言われている極太のコーデュロイで、WHITEとMUSHROOMの2色展開です。
NAVYやKHAKIはどこにでもあるので、HEUGNの世界観に添いながらも新しさを感じる色を選びました。
自分の定番であるWHITEは、BLACKのように何でも合わせやすい。
抵抗がある方でもコーデュロイだと馴染みやすいと思います。
MUSHROOMは滅多に見ない色ですが、上品で奥ゆかしく、まさにHEUGNらしい絶妙なムード。
期待以上の仕上がりにテンションが上がりました。
IDEAL exclusive "George"
col. WHITE
size. 1,2,3
price ¥41,800-
IDEAL exclusive "George"
col. MUSHROOM
size. 1,2,3
price ¥41,800-
店頭、オンライン共に11月6日(土)の12時から。
数量限定になりますので、店頭とオンラインは在庫を分けて販売致します。
この機会に HEUGN の魅力を知ってもらえると嬉しいです。
正統派のブランドって差別化が難しいと思うんです。
ですが、小山さんのセンスがしっかりと服に宿っていて、さり気なくも新しい。
確実に差別化できているんです。すごいなと思います。
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ENSEMBLE_deux
橋場