本日より《amachi.》というブランドが仲間入りします。
思わぬ急展開ですが、その経緯は不思議な力によって磁石のように引きつけられた感じがします。
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初めてデザイナーの吉本天地さんに会ったのは2年ほど前です。
彼がデザインする《amachi.》というブランドが卸を本格化するということでお声がけいただきました。
その時どうしても見ておきたいと思ったのは、以下の理由です。
- 日本人として初めて「ARTS&SCIENCE」での取り扱いが決まったということ。
- 長野県の駒ヶ根市にアトリエを構えているということ。
- 若干25歳であるということ。
これは後に本人にも伝えたのですが、その時はコンセプトが強すぎる気がしました。
自分は服に対して作家性や意匠性を求めつつも、着る人にある程度の自由度を持たせた服を理想としています。
強烈なインパクトを受けたものの、その時は買付けませんでした。
それから2年ほど経ったある日、自分が最も刺激を受けているといっても過言ではないある鰻屋の店主から
「amachi.っていうブランドのデザイナーさんが食べにきてくれたんだけど、知ってる?」
と連絡がありました。
しかも、駒ヶ根市から松本市にアトリエを移したらしいよ、と。
コロナ禍を同じ松本市で過ごしていたと思うと急に親近感が湧いて、コロナ前後で変わったことやこれからの生き方について吉本さんと話してみたいと思いました。
そして友人の後押しもあり、吉本さんと再開することに。
かつての彼とは見違えるほど成熟した印象に驚きました。
せっかく近所なんだし、だからこそ自由度を持って面白いことができないだろうか。
たくさん話をするうちに、amachi.とENSEMBLE_deux 双方の世界観の中間地点を探るチャレンジをしてみたい!
と強く思うようになりました。
そして多忙な吉本さんに無理を言ってリクエストしたサンプルを見せていただくことになり、惚れ込んだ4型を展開させていただけることに。
中でもニットが最高です。
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自分にとってのベーシックをどこまで究極にできるか。
好きを突き詰めること、それが ENSEMBLE_deux の姿勢であり誠意だと信じて、できる限り価格を意識せず、いいと思うものだけを仕入れています。
今回もその姿勢を崩すことなくamachi. が提案できたと思います。
お客様にとっても新しいユニフォームを見つけるきっかけになれば幸いです。
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プロフィール
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プロフィール
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amachi.(アマチ)
デザイナーである吉本天地は、ミュージシャンとして活動する両親の元、ヒッピームーブメントの聖地として知られる北カリフォルニアのエルクバレーで生まれ、電気も水道もない大自然のなか、全てを手作りする環境で幼少期を過ごす。
その後日本へ移住し、高校卒業後独学で服作りをスタート。
国内外のブランドやパターンオフィスで経験を積んだのち、2017年長野県の山麓にアトリエを構えメンズウェアレーベルamachi.を創設。
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シーズンコンセプト
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シーズンコンセプト
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“Notion of Forms”
樹木や木材が身の回りに存在しない環境が成立し得る、人類の歴史の中で見ても特殊と言える現代の都市空間が生まれるまでに
我々はどのように樹木と関わり合いながら現在の文明を築いてきたのか、というリサーチから生まれたコレクション。
人工物の起源とも言えるストーンヘンジなど、最初期の人工物に多く見られる「円形」という形状の概念は、樹木の断面から見出したという研究があり、
また、現代の都市に溢れる直線的な形状を組み合わせた構造物の起源は、樹木を割って角材を作ったことから始まっているという説がある。
樹木の素材としての側面はもちろんのこと、現在の都市の元となる形状の概念 = Notion of Forms そのものを樹木から学んできたのではないかという事が、非常に興味深く感じられ、その過程自体をコンセプトとしたシーズンです。
具体的には、最もプリミティブな樹木の形状、不均一な円形を製作過程や柄に反映したハンドニット Into the tree や Wood cut knit
樹木の断面をパターンワークで表現する Primitive forms shirts 、Cross grain jacket
材木として加工された樹木の質感や構造がインスピレーションとなった、Wax wood series、Wood flame knit など、
その他にも様々な視点からコンセプトが服の構造やファブリックに落とし込まれています。
本日10日より店頭、オンライン同時に販売致します。
若き才能がこれからどんな展開を見せてくれるか、楽しみで仕方ありません。
是非店頭でご覧になって見てください。