企画展のお知らせです。
2024年3月と2025年3月の2回に渡って京都祇園T.Tにて開催された企画展
「KAGE TO HIKARI / Tomo Kishida x T.T Sakiori Project」に共鳴し、
そのツアーとしてのVol.3が長野県松本市にて開催されることになりました。

ほんの100年ほど前まで、わたしたちにとっての衣服は
命を守るかけがえのない資源であった。
消費される存在ではなく、生きるための知恵そのもの。
糸を解いて縫い直し、布を裂いて織り直し
灰になってもその意味を見出していた。
いま、服は飽きることなく消費され
多くの服が日の目を浴びず、時代の奥底へと蓄積していく。
失われつつある日本人の精神性、技術、そこに宿る哲学。
時の移ろいとともに反転した衣服の意味を、いま一度問いかける。
過去の遺物を研究して新しいコレクションを生み出す T.T
廃棄生地を裂織りという伝統技法で蘇らせるTomo Kishida
時代の影に着目し、未来の光を再構築する。
相反する存在がその境界を越えるとき、新しい価値が生み出される。
二つのブランドが融合し生まれた光はいま、あるいは未来で何を照らすのか。
T.T において、デニムアイテムだけに限定しても
年間約290kgの端材が発生している。
実に、使用するデニム地の26%を占める。
今回のエキシビションのアートピースには
T.T のシグネチャーアイテムでもある
デニムトラウザーズ、デニムジャケットの残布を使用。
本来捨てられるはずだった、端材という影の産物。
「裂織り」という伝統技法を用いたTomo Kishida の手によって新たな光となり蘇る。



大阪府出身。建築を学んだ後、メーカーの技術職に就職。バンタンデザイン研究所を経てTomo Kishidaとしての活動をスタート。
綿花栽培、糸紡ぎ、織り、パターン制作、縫製、染色など、服をつくるには様々な工程があり、その全ての工程を外注することなく自らの手で行う。
服の生産過程での廃棄生地や過剰生産により行き場を失ってしまった資材に目を向け 、それらに再 びスポットライトを当てる裂織りのプロジェクト “uni iroikas”を軸に、コットンの種から服までの工程を全て自らの手で行う実験的プロジェクト“Land to Skin”やジュエリーラインも展開する。
T.T
T.T は現代芸術家でありファッションデザイナーの髙橋大雅(1995-2022) が、2017年 University of the Arts London Central Saint Martins Womens Design 卒業後、2019年ニューヨークで設立したファッションブランド。 ブランドコンセプトは「過去の遺物を蘇らせることで、未来の考古物を発掘 する」。 デザイナーだった髙橋自身が10代から蒐集した衣服は数千着以上、そのほとんど が大量生産前の1910~50年中心のアメリカンヴィンテージ。ものづくりの本当の 価値は、歴史の中にすでに存在しているのではないか、そんな思いを抱き、 時間をサバイブした衣服の布地や縫製、ディテールなどを考古学の観点から 研究し、新たな再解釈を加えて現代に蘇らせる。衣服を化石やタイムカプセルに 見立て、失われつつある、織り、染め、縫製など日本古来の伝統技術や天然 素 材を使い 100年後の未来にまで残る「 時代を超越した衣服づくり」を目指した。
T.T がつくる衣服には今もなお、日本が誇る職人の技が生かされている。 1000年以上続く自然染色の手技や現存する数少ない旧式力織機など日本の 伝統技術を用い、その技を受け継ぐ職人たちとの対話を重ねて、ものづくりを 追求している。
本展を記念して、T.Tのデニム廃棄生地を使用したTomo Kishidaによる裂織りアートピースを展示・販売いたします。

un-kimono coat / Tomo Kishida x T.T *アートピース1点(写真なし)

長らく完売しておりましたT.Tのシグニシャーコレクションであるデニムシリーズも、本展に合わせて全型リストック致します。
Lot.701 DENIM JACKET(Raw Indigo) 38,40,42
Lot.702 DENIM TROUSERS(Raw Indigo) 28,30,32,34
Lot.703 DENIM JACKET C.1920'S(Raw Indigo) 38,40,42
Lot.702 DENIM TROUSERS C.1920'S(Raw Indigo) 28,30,32,34
また、Tomo Kishida氏のシグニチャーラインのコレクションとジュエリーも一部販売しますのでこちらもご期待ください。

KAGE TO HIKARI 影と光
Tomo Kishida x T.T
Sakiori Project
切り離すことのできない光と影 表裏一体で繋がる、近くとも遠い存在
服と廃材が繋がりあう 過去と未来が繋がりあう
二つの相反する存在がその境界を越えるとき 新たなる価値が生み出される
会期:5月24日(土) - 6月1日(日)
11:00-18:00
*5月28日(水) は定休日となります。
会場:E N S E M B L E
〒390-0811
長野県松本市中央1-11-23 2F
0263-31-3145
ensemble@idealinc.tv
5月24日(土)、25日(日)の二日間はTomo Kishida氏が在店いたします。
両日ともに、Tomo Kishida氏に裂織りの制作プロセスを解説していただくインスタレーションを行います。
(一日一回のみ、12時から30分程度の予定です)
アポイント等は不要です。誰でもご参加いただけますので、このタイミングに合わせてご来場いただけますと幸いです。
5月24日(土)、25日(日)はクラフトフェア松本と重なりますので、街が大変盛り上がると思います。
大変貴重な機会です。皆様のご来場を心よりお待ちしております。